TUMUGIのきものさんぽ

きものに目覚めて二年目。40代主婦のかしこまらないきもの生活。

下駄をリメイク

こんにちは。

久しぶりの更新になってしまいました。

今日は、下駄のリメイクについて書かせていただきます。

 

早速ですが、こちらでよく登場する寺内町の「大正浪漫」さんで、以前買った下駄があります。

土台の桜模様や、踵がちょっと高いところが気に入って買ったのですが、鼻緒の色が若すぎるので、これまでリメイクして履いていました。

といっても、私には鼻緒のすげ替えなんてできませんので、表面に布を巻きつけただけですが……(笑)

まあ、歩いている分にはほとんど気付かれませんし、紬や小紋と下駄との取り合わせって割と好きなので重宝していたのです。

 

ところが、先日娘が1日履いたら悲しい姿になってしまいました……。

こんな状態↓

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ボロボロ……。

どんな履き方したらこうなるんだ。

私は半年くらい普通に履けてたのに……。

 

……で、一旦巻いていた布を全部取り外しました。

こちらがもとの状態。

かなり履き込んでいるので、土台もすでにボロボロですが、もう少し働いてもらいましょう。

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同じく、「大正浪漫」さんで、以前買ったアンティーク着物のハギレがありましたので、それを今度は巻きつけてみました。

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可愛い!! いいんじゃない??←自己満足

これでまた半年は履けるかな?

土台の傷みは、履いてたらそんなにわからないからね(笑)

 

……で調子に乗って、昔に買った浴衣セットに付いていた下駄もリメイクすることに。

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昔よくあった、別珍の鼻緒下駄。

今時はこんな真っ赤!な鼻緒の下駄なんて、あまり履きませんよね。

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桜柄の下駄に巻いていたのと同じ生地をON。

この生地、割とどんな着物にも合うので便利なんです。

ちょっと赤いのが見えてますが、履いているとさほど気にならないはず。(実証済み)

 

「下駄くらい、安いの買えよ!」と言われそうですが、なんか土台はしっかりしてるのに鼻緒が気に入らないってだけで捨てるのはもったいないじゃないですか……。

アンティーク生地を使った鼻緒の下駄なんて、そう簡単には手に入らないし……。

 

なんだか、着物を着るようになってから、物を大切にするようになったような気がします。

欲しいものがあったら自分で作ろうと思ったり、あるものを利用してなんとか使おうとしたり。

どこかで「着物を着るなんて贅沢」って思っているから、無意識になるべくお金をかけないようにしているのかもしれませんが、もともと色々考えたり作ったりするのは好きな方なので、もはやこれも趣味のひとつですね。

なにより、気の置けない着物仲間と、そんなアイデアを自慢し合うのも楽しいひと時だったりします。←この仲間と価値観が合うかがかなり重要になってきますが、幸い私の周りは似たような価値観の人たちが多くて助かっています。

 

確かもう一足、黄色い鼻緒の下駄があったはず。

今度はあれもリメイクしよう♪

 

親子三人で着るのは大変でした(笑)

こんにちは。

まだ風は冷たいですが、日差しは少しずつ春めいてきましたね。

 

この週末は、以前にもご紹介した寺内町で行われた「じないまち雛めぐり」というイベントに行ってきました。

こちらは民家やお店の軒先にお雛様と春の花々が飾られるというもので、飲食店などではお雛様にちなんだ特別メニューも用意されています。

実は寺内町には、「後の雛まつり」といって、秋にも同じように町のあちこちにお雛様が飾られるイベントがあります。

もともとは、軒先や庭で人形の虫干しをしたのが始まりのようですが、その時には季節柄、秋のお花が一緒に飾られています。

もしかしたら春の雛めぐりも、お雛様をしまう前に外で干したのが始まりなのかもしれませんね。

 

こちらが秋に行った「後の雛まつり」の様子。菊の花が一緒に飾られています。

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こちらは春の「じないまち雛めぐり」。桃や菜の花が飾られていますね。

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普段の寺内町は、週末でもさほど混雑することはなく、のんびりと着物さんぽを楽しめる町なのですが、イベントがある時は多くのお客さんが訪れます。

この日は着物姿の人たちもたくさんいて、古い町並みを背景にしばしタイムスリップしたような気分に浸れました。

着物のレンタルや着付けのサービスもあり、アンティーク着物を着た小さな女の子たちが袖をフリフリして歩いている姿は、とても可愛らしかったです。

やはり古い町並みには、アンティーク着物が似合う。←持論

 

最近はテレビでも紹介されたりして、町の知名度が上がってきたのか、特に食べ物が絡むイベントにはお客さんが殺到します。(年明けにあった「初鍋めぐり」もすごかった)

もともと町の中には飲食店が少ないので、そうなるとお昼をいただくのも至難の技です。

お目当てのお店がある方は、なるべく早めに行ってくださいね。

 

 

 

……と、前置きが長くなってしまいましたが、そろそろ今日の本題へ。

実はこのイベントに、今回は娘二人も一緒に行ったのです。

普段は遠方で一人暮らしをしている長女が、大学の春休みで今は帰省中。

なにげに「行ってみる?」と誘うと、珍しく「行く〜」と言うので(いつもは無関心な感じなのに)次女も連れて、三人で行くことになったのです。

もちろん、着物で。

 

嬉しい反面、三人分の着付けなんてどうしよう……との不安が。

次女と二人でなら、着付けて出かけたことがありますが、三人は初めてです。

まずなにより、着付け道具が揃うのかが不安。

着物は割と枚数があるのですが、着付け道具は流用するので、ほとんど買い足していないのです。

長襦袢はかろうじて三人分ありましたが、腰紐とか補正下着とか足りるかな……。

以前ご紹介した長襦袢の着方や補正方法などは、あくまでも自分が着るためにあみ出したものなので、基本的に一人分しか道具を揃えていません。

 

第一関門 襟が決まらない1〜衣文抜きをつけてみる〜 - TUMUGIのきものさんぽ

 

第一関門 襟が決まらない2〜襦袢を制すれば着物は綺麗に着られる?〜 - TUMUGIのきものさんぽ

 

コーリンベルトもマジックベルトも1本ずつしかないよ〜。(私はこの二つにかなり頼ってる)

決まったのが前日の夜なので、すでに買いにも行けず……もう、なるがままよ!と、仕方なく腹をくくることにしました。

 

まず補正は、いつも使っている和装ブラと、長女の来年の成人式用にと買っていた補正下着を急遽開封。

 

やっぱり補正は必要だった - TUMUGIのきものさんぽ

 

もうひとつは、仕方なくユニクロのスポーツブラを使用しました。

腰巻は夏用を引っ張り出してきたり、浴衣スリップを出してきてなんとか代用。

腰紐もいつもよりケチりながら使い、ぎりぎり足らせることができました。

この点はお嫁入りの時に、多めに道具を持たせてくれた母に感謝です。

 

道具が揃えば、あとは時間との戦いです。

三人分の髪型を整え、着付けもしなくてはなりません。

まずは自分の身なりを完成させてから、長女がメイクをしている間に次女の髪を整える。

それができたら長女の着付け……と、まさに流れ作業です。

自分の着付けでさえ、最近ようやく慣れてきたというレベルなのに、限られた道具で三人分の着付けはなかなか大変でした。

それでもなんとか時間に間に合わせて、お出かけすることができました。

 

左端が私。三人目が長女。右端が次女。

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道具と時間に制約があるだけで、裾が下りてきたり、襟が決まらなかったりと、やはりまだまだ下手だな〜と実感。

とりあえず、コーリンベルトとマジックベルトはあと二人分買っておこうと、心に決めました(笑)

 でも、親子三人揃って着物でお出かけなんて、この先何回できるかわからないし、結果的にとても楽しかったから、「ま、いっか!」と自分に言い聞かせています。

やっぱり、着物生活は楽しい〜♪

 

 

 

 

 

 

おはしょり上手は着付け上手?

着物を着る方なら、おはしょりってご存知ですよね?

帯の下に数センチ見える、折り曲げられた生地の部分のことです。

 

「おはしょり」という言葉は「端折る」からきているそうで、花嫁さんの打掛けや芸妓さんの着物に見られるような裾を引きずる着方は「お引きずり」と言うそうです。

時代劇などを見ると、平安時代や戦国時代のお姫様も、裾を引きずって歩いていますよね。

その状態で外を歩くと着物が汚れるので、裾が地面につかないようにたくし上げたのが、おはしょりのはじまりのようです。

このように、もとは着物を汚さないためであったかもしれませんが、丈の長い着物も調整して着ることができる点も、おはしょりのメリットですね。

 

そんな便利なおはしょりですが、これを美しく見せようと思うと、なかなか難しい。

ちなみに、帯の下に見えるおはしょりの幅は7〜10cm程度で、前後のよく見える部分にはシワが出ないように作るのがよいとされています。

振袖のモデル写真などでは、ピシッと貼り付けたように作られたおはしょりをよく見かけますが、綺麗に見せるためにおはしょりの中に入れる芯も売られているようです。

 

item.rakuten.co.jp

 

着物を着始めた頃の私は、裾の長さだけを合わせて、なりゆきでおはしょりの幅が広くなっても「着物が大きすぎるんだ」と諦めていました。

そんなある日、いつも立ち寄る寺内町和雑貨店「大正浪漫」の奥さんが、「着付け講座をしましょうか?」と提案してくださり、そこで初めておはしょりの正しい作り方を教えていただけることになったのです。

 

大正浪漫さんのFacebookはこちら↓

https://www.facebook.com/HAKODA.SHOTEN/

 

まず、奥さんは私のおはしょりを触って「あら、四重になってますね」と一言。

「四重? なにそれ?」と首をかしげる私に、「前のおはしょりは表面の生地だけで作るので、二重になるのが正しいんです」とのこと。

着物の前は右の身ごろの上に左の身ごろを重ねていますよね。

つまり、その時点で二重になっているわけです。

それでそのままおはしょりを作れば、生地が四重になるというわけです。

どおりで私のおはしょりは、モコモコしてたわけだ……。

表面の生地だけでおはしょりを作るには、内側の生地をたくし上げるそうで、同様に長すぎるおはしょりも、たくし上げて帯の中に入れてしまうというワザも伺いました。

まさに目からウロコ。

そうすれば、かなり丈の長い着物でも綺麗なおはしょりが作れますね。

しかも、たくし上げた生地が体型補正にもなるという……。

その場でも実演していただいたのですが、自宅に帰って参考にするための動画を探して見つけたのがこちら。

 

www.youtube.com

 

この方の着付けは、シワひとつなく本当に美しい。

「空気が入らないように」とか、「影を作ってはいけません」という言葉が印象的で、かつ理解しやすいです。

このように綺麗に着ると、綸子の光沢がすごく映えるんですね。

こういうものを見ると、着方ひとつで着物の価値まで変わりそうな気がします。

 

私のように普段着として着物を着るなら、ここまで完璧にする必要はないかと思いますが、やはり綺麗に着られるのに越したことはありませんし、きちんと着ることができれば、結果的に着崩れもしにくいんですよね。

何より、おはしょりが綺麗だと着付けが上手に見える?

私はまだまだ練習中で、形もイマイチだし、時間もかかってしまいますが、これから回数を重ねていくことで、綺麗なおはしょりを作れるよう、マスターしていきたいと思っています。

 

 

 

おはしょり処理の方法を知らなかった頃。

モコモコだぶだぶでかっこ悪い〜(笑)

(鏡越しに撮ってるので、左右が逆になってます)

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こちらは最近。ちょっとは見られるようになったかな。

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