長襦袢を洗っちゃいました♪
着物の下着と言えば襦袢。
肌着の上に着るとはいえ下着ですから、できれば着るたびに洗いたいものです。
でも、絹製のものは縮むのが怖くて、これまで自宅では洗えませんでした。
洗いに出せば何千円もするし、ちょこちょこ頼むと財布が痛い。
……で、以前から挑戦しようと思っていた、自宅洗いをとうとう決行してしまいました。
今回はそのレポートを書かせていただきます。
今回洗ったのは、亡くなった祖母に縫ってもらった二枚の長襦袢。
いずれも私が子供の頃に作ってもらいましたので、もう三十年以上前のものになります。
一枚目は一見綸子っぽい風合いですが、素材は不明。
でも、こちらは絹ではなさそうなので、洗えるんじゃないかなと以前から思っていました。
仕立ては袖無双銅抜(そでむそうどうぬき)。
胴の部分は単で、袖にだけ同生地の裏がついています。
もう一枚はどう見ても絹。(羽二重っていうのかな?)
しかも袷なので、失敗の可能性大。
かなりの冒険です。
洗剤は、自宅洗いされた方々のブログを参考にして、中性洗剤を使用しました。
「おばあちゃん、ごめん!!」
と言いながら、洗面ボールに張った洗浄液に、まず綸子っぽい一枚目をジャポン!
洗っている感覚は、「いけそう」←根拠のない自信
こちらに関しては、縫い目の部分が引きつることもなく、手触りも変わりませんでした。
押し洗い1回、すすぎ洗いを2回して軽く絞っておき、二枚目にGO!
こちらは水を含むほどに、ツルフワだった手触りがザラザラとしてきて、徐々に不安に……。
しかも、押し洗いするたびに洗浄液が黒く濁り、おばあちゃんの部屋で臭ったことがある、懐かしくもちょっと嫌な臭いがモワモワ。
臭いが気になるので、こちらは洗いを2回しました。
すすいだ後は、臭い隠しと風合いが少しでもよくなるようにと、リンスを投入。(絹も毛髪と同じ天然素材なので、シャンプーとリンスで洗うというブログを見かけたので、それを参考に)
その後、まとめて洗濯機で脱水にかけて約6分。
湿ったままの状態で、生地をひっぱり、伸ばすようにアイロンをかけます。
一枚目は縮んでいる様子がないので、取り急ぎ二枚目からかけました。
袷なので、胴裏や袖の裏の生地もアイロンで伸ばします。
この作業が結構大変。
納得できるまでには、30分くらいかかったかも。
最初のうちは、明らかに縮んでいるし、風合いがガサガサになっていて、「失敗か……」と暗い気分に。
でも、アイロンをかけていくうちに、乾いた部分にもとのツルフワの手触りが戻ってきて、ちょっと安心。
何とかもとに近い状態になったので、あとは室内で陰干し。
うんうん、これなら着れそう。
一枚目はアイロンする必要もなさそうだったので、そのまま屋外に干しちゃいました。(綿素材の半襟のみ、シワができていたのでアイロンをかけました)
結果。
私の場合は、まあまあ成功。
一枚目は合繊だったのかな。
こちらの方は、これからは気兼ねなく、じゃぶじゃぶ洗えそうです。
二枚目は、身丈が3cmほど縮みました。
でも、何度もアイロンした袖はそこまで縮まなかったので、これは伸ばしが足りなかったせいだと思います。
まあ、着物の下に隠れるものだし、私はこのまま着ようと思います。
とはいえ、アイロンをかけるのに手間がかかるし、生地を引っ張ると傷みそうなので、今後は一枚目の長襦袢をメインに使おうと思います。
一枚目が洗えるということがわかっただけでも、私には収穫♪
ついでに半襟も洗濯してすっきり!
半襟は脱水後、縦半分に折って、アイロンをかけてから干しました。
先にアイロンをかけておけば、縮みや変形を防げますし、折り目をつけておけば、縫い付ける時ラクです。
最後に
襦袢の洗濯に挑戦される方は、くれぐれも自己責任でお願いします!
袷の表裏生地の違いや、使われている糸の素材によっても伸縮率が変わりますので、再生できなくなる可能性があります。
私も身丈が3cm縮みました。←大事なのでもう一回言いました。
場合によっては、もう着れなくなるかもしれません。
それでも、「うまくいったらラッキー」と思える方は、挑戦してみてください。
とか何とか言いながら性懲りも無く、そのうち着物をコインランドリーで洗ってみたいと思ってたりします。