TUMUGIのきものさんぽ

きものに目覚めて二年目。40代主婦のかしこまらないきもの生活。

第一関門 襟が決まらない2〜襦袢を制すれば着物は綺麗に着られる?〜

前回、衣文抜きを自己流に付けてみた私ですが、その後試行錯誤の末に最近になって、なんとか襟をキメるコツがわかってきたので説明させていただきます。

 

何度も言いますが、あくまでも我流ですので!!

着付けの先生がご覧になったら眉をひそめられるかもしれませんが、どうぞお許しください。

 

前回、手作りの衣文抜きに、コーリンベルトと綿の紐をこのようにセッティングしました。

私の場合、綿の紐は、半襦袢を買った時に付いていた紐を流用しています。

紐はなんでもいいのですが、絹のように滑りのいい素材より、若干摩擦がある生地の方が崩れにくい気がします。

あと、何重も巻かずに済むように、腰紐より短い方がすっきり着られますね。

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見苦しいですが、ヒートテック姿で失礼します……。

まず綿の紐を脇の穴(身八つ口というそうです)から通して前で結びます。

この時、衣文抜きがブラのフックがくるあたりまで下げ、そこから水平に前へ持ってきて結ぶのがコツ。

そうすると、自然に襟が後ろに下がるはずです。

もっと大きく襟を抜きたいと思う人は、襟の継ぎ目から衣文抜きまでの距離を縮めてください。

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次に、右の前身頃を胸にかぶせます。

ぺたっと乗せるのではなく、胸を包みこむように、円を描くようにかぶせるのがコツです。

そうして、同じくアンダーバストのあたりで、身八つ口を通してきたコーリンベルトを止めます。

この時、少しはさみの先を上向きにすると、より崩れにくいみたいです。

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右ができたら、今度は左。

同じように胸を包み込むようにかぶせて、アンダーバストでコーリンベルトを止めます。

私はこのままこの上に着物を着ますが、心配な方は腰紐を結んでおくと、より安心かも。

 

完成形はこんな感じ。

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襟の開き具合は、左右の襟が喉元のくぼみあたりで重なるのが綺麗なようですが、その辺はお好みで。

若いお嬢さんは詰まり気味がいいみたいですが、私たちの年代はちょっと下がっていた方が落ち着いて見えるかも。

私の場合、半襟の柄を見せたい時は、襦袢を若干詰まり気味にして、着物の襟元をゆったりめに着たりしています。

 

襟の開きはこんな感じ。

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好み的には、もうちょっと開き気味でもよかったかな……。

最近はこの方法で着ると、一日中動き回っても襟元が崩れることはほとんどありません。

 

 

一言

最初のうちは、長襦袢は下着なので適当に着て、着物で襟元を調整しようとしていた私。

でも、何度も着ているうちに、長襦袢がきまると着物もラクにきまるということに気付きました。

逆に言えば、長襦袢がきまらないと、着物はきまらないし、着崩れる!

それからは長襦袢を重要視するようになりました。

 

先日、娘にも同じ方法で着せて、一日中屋外を歩き回ったり、立ったり座ったりを繰り返しましたが、帰宅するまでほとんど襟元が崩れませんでした。

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しかも、腰紐で締めないので苦しくない♪

どうしても襟が安定しないという方は、邪道かもしれませんが一度お試しくださいね。

第一関門 襟が決まらない1〜衣文抜きをつけてみる〜

私が着物を着始めて、最初にぶつかった壁は襟です。

襟首がくっと下がっていると、色気があってかっこいいですよね。

もちろん大人の私たち世代は、成人式のお嬢さんや舞妓さんのように大きくは下げません。

だいたい、こぶし1個分というのが一般的のようです。

ところが、この襟を下げるのが意外に難しい。

着た時にはそれなりに決まっていると思っていても、徐々に前が下がってきて襟元が開き、逆に襟足は詰まってしまうという現象が続きました。

上手な方は、腰紐だけでピシッと着られるのでしょうけれど、私にはそれが難しい……。

 

ということで、ネットで何かいい方法はないかと検索。

すると、衣文(えもん)抜きというものが存在することを発見。

衣文抜きとは、こんなものです。↓

http://item.rakuten.co.jp/753ya/10000099/

 

最近の襦袢には、もともと衣文抜きが付いているものもあります。

もっと調べていくと……。

 

このような形状のものもありました。↓

http://item.rakuten.co.jp/753ya/10001157/

 

「これなら作れるかも?」

と思って、スカートのウエストなどに使う平ゴムが自宅にあったので、作ってみました。

こんな感じ↓

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それを長襦袢の背中に縫い付けました。

だいたい襟の継ぎ目から、15〜17cm下がったあたり。

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これに私はコーリンベルトと、綿の紐を通して使います。

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着方については、次回説明するとして……。

ご覧の通り、超単純なものなのですが、これすら面倒な私は、これ以降は安全ピンを使っています(笑)

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あくまでも我流ですから!(笑)

でも、私的にはこれで十分です。

かえって紐の上下にあそびがないので、しっかり着付けられるくらい。

 

続けてこちらを使った着方をご説明します。

季節によって着る着物が違う?

浴衣でお蕎麦屋さんに行ってから10か月ほど経った頃、同じ友人に「寺内町に行かないか」と誘われました。

寺内町とは「てらうちまち」ではなく「じないまち」と読みます。

大阪府の富田林市にある、古い町並みが残されたいわゆる美観地区です。

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詳しくはこちらをご覧くださいね。↓

【富田林寺内町の探訪】 江戸時代の伝統的町並みの魅力発見【Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a historic district and heritage site of Japan】

 

 

そこは着物が似合う町として、週末着物を着た観光客がよく訪れます。

和の小物を扱ったお店や、職人さんの工房があるほか、四季折々のイベントも催されていて、大阪府下で小京都気分を味わえる場所という感じでしょうか。

寺内町着物散歩のFacebook

https://www.facebook.com/jinaimachikimonosampo/

 

 

さて、そこへ行くことになったのが6月。

もちろん、着物でのお出かけです。

でもここで疑問が……。

 

「何着ていけばいいの?」

 

夏の着物といえば、浴衣くらいしか浮かばなかったのですが、お祭りでもないのに浴衣を着るのにはなんとなく抵抗が……。

そもそも、6月に浴衣は早すぎる気がします。

 

そこで、季節によってどんな着物を着ればいいのかを調べてみることにしました。

調べてみた結果、概要はこんな感じです。

 

6月   単(ひとえ)

7、8月 浴衣か絽(ろ)か紗(しゃ)の単

9月   単

上記以外 袷(あわせ)

 

ざっくり言うと、単とは裏地がない着物、袷は裏地付きの着物です。

絽、紗はわかりやすく言うとシースルー、つまり透けた素材の着物です。

 

詳しくは、こちらで写真付きで説明してくれています↓

ameblo.jp

現在は温暖化の影響もあり、暑い日には5月や10月に単を着るなど、上記の限りではないようですが、6月はどう考えても単の時期です。

ですが、母からもらった着物の中に単は残念ながらありませんでした。(厚手のウールで単はあったけど、どう見ても冬物)

長襦袢の上に浴衣を着て着物風に着るのもアリのようですが、「いかにも浴衣!」という柄だとそれも無理がある。

ということで、初めて着物を購入することにしました。

 

まずは楽天やヤフーで新品を探しました。

最初は、「安かったらいいや〜」と思って眺めていたのですが、なかなか気にいる物が見つかりません。

で、「リサイクルもいいかも」と何気なく見始めたら……。

一気に既製品を買う気が失せました。

とにかく柄や質感がいい!

私の母は若い頃呉服屋で働いていたらしく、割といい着物を持っていました。

それに見慣れていた私は、知らず知らずのうちに目が肥えていたのかもしれません。

やはりポリエステルにプリントされたものより、手染めのものに惹かれたのです。

素材もほとんどが正絹(しょうけん)なのに安い!

 

それからはリサイクル着物一本で探し始めました。

1ヶ月近く悩んで買ったのがこちら。(8000円くらい)

合わせて紗の帯も購入しました。(3000円くらい)

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2016年6月 寺内町「大正浪漫」にて

まだまだ着方が下手だし、姿勢が悪くてかっこ悪いですが、着物はとっても気に入っています。

今年はもっと綺麗に着るぞ!

 

ちなみにこちらの着物を購入したのはこちら。

japan.ichiroya.com

なんと偶然にも寺内町と同じ富田林にあるお店でした。

豊富な品揃えと丁寧な対応で、その後も気に入って利用させていただいています。

商品を見ているだけでも、目の保養になりますよ。