TUMUGIのきものさんぽ

きものに目覚めて二年目。40代主婦のかしこまらないきもの生活。

第一関門 襟が決まらない1〜衣文抜きをつけてみる〜

私が着物を着始めて、最初にぶつかった壁は襟です。

襟首がくっと下がっていると、色気があってかっこいいですよね。

もちろん大人の私たち世代は、成人式のお嬢さんや舞妓さんのように大きくは下げません。

だいたい、こぶし1個分というのが一般的のようです。

ところが、この襟を下げるのが意外に難しい。

着た時にはそれなりに決まっていると思っていても、徐々に前が下がってきて襟元が開き、逆に襟足は詰まってしまうという現象が続きました。

上手な方は、腰紐だけでピシッと着られるのでしょうけれど、私にはそれが難しい……。

 

ということで、ネットで何かいい方法はないかと検索。

すると、衣文(えもん)抜きというものが存在することを発見。

衣文抜きとは、こんなものです。↓

http://item.rakuten.co.jp/753ya/10000099/

 

最近の襦袢には、もともと衣文抜きが付いているものもあります。

もっと調べていくと……。

 

このような形状のものもありました。↓

http://item.rakuten.co.jp/753ya/10001157/

 

「これなら作れるかも?」

と思って、スカートのウエストなどに使う平ゴムが自宅にあったので、作ってみました。

こんな感じ↓

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それを長襦袢の背中に縫い付けました。

だいたい襟の継ぎ目から、15〜17cm下がったあたり。

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これに私はコーリンベルトと、綿の紐を通して使います。

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着方については、次回説明するとして……。

ご覧の通り、超単純なものなのですが、これすら面倒な私は、これ以降は安全ピンを使っています(笑)

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あくまでも我流ですから!(笑)

でも、私的にはこれで十分です。

かえって紐の上下にあそびがないので、しっかり着付けられるくらい。

 

続けてこちらを使った着方をご説明します。

季節によって着る着物が違う?

浴衣でお蕎麦屋さんに行ってから10か月ほど経った頃、同じ友人に「寺内町に行かないか」と誘われました。

寺内町とは「てらうちまち」ではなく「じないまち」と読みます。

大阪府の富田林市にある、古い町並みが残されたいわゆる美観地区です。

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詳しくはこちらをご覧くださいね。↓

【富田林寺内町の探訪】 江戸時代の伝統的町並みの魅力発見【Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a historic district and heritage site of Japan】

 

 

そこは着物が似合う町として、週末着物を着た観光客がよく訪れます。

和の小物を扱ったお店や、職人さんの工房があるほか、四季折々のイベントも催されていて、大阪府下で小京都気分を味わえる場所という感じでしょうか。

寺内町着物散歩のFacebook

https://www.facebook.com/jinaimachikimonosampo/

 

 

さて、そこへ行くことになったのが6月。

もちろん、着物でのお出かけです。

でもここで疑問が……。

 

「何着ていけばいいの?」

 

夏の着物といえば、浴衣くらいしか浮かばなかったのですが、お祭りでもないのに浴衣を着るのにはなんとなく抵抗が……。

そもそも、6月に浴衣は早すぎる気がします。

 

そこで、季節によってどんな着物を着ればいいのかを調べてみることにしました。

調べてみた結果、概要はこんな感じです。

 

6月   単(ひとえ)

7、8月 浴衣か絽(ろ)か紗(しゃ)の単

9月   単

上記以外 袷(あわせ)

 

ざっくり言うと、単とは裏地がない着物、袷は裏地付きの着物です。

絽、紗はわかりやすく言うとシースルー、つまり透けた素材の着物です。

 

詳しくは、こちらで写真付きで説明してくれています↓

ameblo.jp

現在は温暖化の影響もあり、暑い日には5月や10月に単を着るなど、上記の限りではないようですが、6月はどう考えても単の時期です。

ですが、母からもらった着物の中に単は残念ながらありませんでした。(厚手のウールで単はあったけど、どう見ても冬物)

長襦袢の上に浴衣を着て着物風に着るのもアリのようですが、「いかにも浴衣!」という柄だとそれも無理がある。

ということで、初めて着物を購入することにしました。

 

まずは楽天やヤフーで新品を探しました。

最初は、「安かったらいいや〜」と思って眺めていたのですが、なかなか気にいる物が見つかりません。

で、「リサイクルもいいかも」と何気なく見始めたら……。

一気に既製品を買う気が失せました。

とにかく柄や質感がいい!

私の母は若い頃呉服屋で働いていたらしく、割といい着物を持っていました。

それに見慣れていた私は、知らず知らずのうちに目が肥えていたのかもしれません。

やはりポリエステルにプリントされたものより、手染めのものに惹かれたのです。

素材もほとんどが正絹(しょうけん)なのに安い!

 

それからはリサイクル着物一本で探し始めました。

1ヶ月近く悩んで買ったのがこちら。(8000円くらい)

合わせて紗の帯も購入しました。(3000円くらい)

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2016年6月 寺内町「大正浪漫」にて

まだまだ着方が下手だし、姿勢が悪くてかっこ悪いですが、着物はとっても気に入っています。

今年はもっと綺麗に着るぞ!

 

ちなみにこちらの着物を購入したのはこちら。

japan.ichiroya.com

なんと偶然にも寺内町と同じ富田林にあるお店でした。

豊富な品揃えと丁寧な対応で、その後も気に入って利用させていただいています。

商品を見ているだけでも、目の保養になりますよ。

 

はじめまして

はじめまして。「つむぎ」と申します。

40代後半の主婦で、在宅で細々とデザインの仕事などをしています。

二人の娘も大学生と高校生になり、子育てもようやく一区切り。

徐々に自分の時間をとれるようになってきましたので、数年前から着物でのお出かけを楽しみ始めました。

 

着物にはもともと興味があり、母から譲り受けたものを数枚持っていたのですが、子育て中はずっとタンスの肥やしにしていました。

そんなある日、友人から気まぐれに「浴衣を着てお蕎麦屋に行こう」との提案があり、それに乗っかって出かけて以来、着物の魅力にとり憑かれました。

 

最初は着付け方法もわからず、試行錯誤の繰り返しでしたが、徐々に半襟をコーディネートしたり、根付けなどの小物を手作りしたり、着物ならではのおしゃれを楽しめる余裕も出てきました。

現在ではTPOに配慮しつつ、可能ならばどこへでも着物で出かけています。

 

「着物なんてお金がかかるんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

確かに着物は、上を見ればきりがありません。

でも所詮、着付けを習ったこともない私が、我流で着るのです。

礼装用の着物等は、きちんと着付けができなくては格好悪いと思っていますので、いまのところは普段着のみで楽しんでいます。

普段着なら、ネットでもリサイクルやポリエステル製の着物が多く出回っていて、意外に手軽に着物生活を楽しめますよ。

 

このブログは着物初心者だった私が、なるべくお金をかけずに、きれいに着るために、悩んだり工夫してきたこと、そして日常着物をどのように楽しんでいるかなどを綴っていきたいと思っています。

「これから着物生活を始めてみたい」と漠然と思っていらっしゃる方の、少しでも参考になれれば幸いです。

 

ちなみにPNの「つむぎ」は、大好きな大島紬から。

母からもらった大島紬を、さらっと着こなせる女性になるのが、当面の目標です。

  

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蕎麦屋さんに行くために着た浴衣。(2015年8月)

この頃は帯の結び方も知らなかったので、浴衣にセットされていた作り帯を装着。

今見ると年齢的に、こんないかにも!な作り帯なんて恥ずかしいけど、とにかくここから私の着物生活が始まりました。